SNSの発言により自分が加害者となった場合、相手が親しい友人であっても、まずは相手への謝罪が大前提になります。また、有名人を誹謗中傷してしまった場合は、SNSでの投稿が多くの人の目に触れているため、発言への批判が殺到し、いわゆる「炎上」状態に陥るケースが多くあります。その際は、以下のような対応が必要となります。
SNS上で発言のどの箇所が不適切だったかを明確にし、謝罪をする必要があります。誠意の見られない謝罪は、新たな批判を生みかねません。投稿する際は、充分な注意が必要です。
炎上状態になってから慌てて投稿を消すと、多くの人が元の投稿のコピーを広めます。そのため、訂正と謝罪をし、騒ぎが沈静化してはじめて、該当の投稿を削除するという対応が推奨されます。
上記のような行動を取ったとしても、誹謗中傷をした事実は消えません。被害者側が訴訟を起こす判断をした場合、匿名での誹謗中傷であっても起訴され、損害賠償金を支払うという事態は充分にあり得ます。
ご参考:「“はるかぜちゃん”こと春名風花さん、SNS誹謗中傷の示談成立 被告が示談金315万円支払いへ」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/20/news126.html
SNSで誹謗中傷を受けた場合、該当の内容を見ない、受け取らないようSNSの設定を変更する、という対応も考えられますが、事態がエスカレートした場合は、各所への相談・手続きが必要になるため、以下でその対応についてお伝えします。
問題となる画面のスクリーンショットを撮り、保存をしておくことが大切です。証拠を残しておかないと、警察などへの相談が行えない場合があります。
誹謗中傷の記載がある投稿を削除したい時の手段として、サイトへの削除依頼が挙げられます。ただし、削除依頼をすることで加害者側が逆上し、より事態が深刻になるということもあり得ます。削除依頼申請は、慎重に行うことが必要なケースもあることを覚えておく必要があります。また、削除の可否についてはサイト側の判断に委ねられるため、確実に全ての投稿が消えるわけでありません。
警察に相談する場合は、調査を進めてもらいやすいよう、問題となる画面の証拠を持参することをお薦めします。
サイトに申請することで、加害者の情報を開示請求できます。サイト運営者が被害者に提示する内容として、氏名、住所、電子メールアドレス、IPアドレス、電話番号が挙げられます。
誹謗中傷が収まらない場合は、弁護士に相談の上、法的手段を取ることが可能です。
生徒様が上記のような被害に遭った場合、スクールガーディアンでは、投稿の調査・報告、削除依頼のお手伝いが可能です。(こちらの対象は、スクールガーディアン、もしくはスクールオンデマンドをご契約中の学校様となります。)お困りの際は、担当者までいつでもお声がけください。
また、今年9月、総務省の「2020年度インターネットトラブル事例集」に、誹謗中傷についての事例が追加されました。生徒様や、保護者の方の啓発の材料としてご活用ください。
ご参考:インターネットトラブル事例集(2020年版)追補版
現在、SNSやサイトの運営元で誹謗中傷への対策が進められていますが、全ての誹謗中傷への対策が可能となるわけではありません。実際に自分自身が加害者・被害者になった場合のケースを想定することで、事態が発生してしまった際のスムーズな対処に繋がります。事前知識として、こちらの記事の内容を生徒様にお伝えいただければ幸いです。