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Threadsに新機能「ゴースト投稿」が登場。「消える」SNSに潜むリスクとは

2025.11.30

2025年10月、Threadsに新機能「ゴースト投稿」が導入されました。近年、多くのSNSで消える投稿や消えるメッセージなど、痕跡が残りにくい「ゴースト」機能が搭載され始めています。気軽に使えて便利な一方で、証拠が残らないことを悪用したトラブルも増加しています。本記事では、代表的なSNSにおけるゴースト機能の仕組みと、その危険性について解説します。

SNSの「ゴースト」機能とは

ゴースト機能とは、自分の投稿やメッセージの履歴が極力残らないようにする機能の総称です。最近では「消えるメッセージ」や「一時的に表示される投稿」など、痕跡を残さずに使える機能を搭載するSNSが増えています。

こうした機能は「気軽さ」や「プライバシー保護」を求めるユーザーのニーズから生まれたものです。特に若い世代では、SNSに疲れたときの“逃げ場”として利用されることも多く、「消えるから安心」という印象から人気が高まっています。

「ゴースト」機能があるSNS

・ Threads

10月からThreadsに新たに「ゴースト投稿」という機能が追加されました。
これは、投稿が公開されてから24時間経つと自動的にアーカイブされ、タイムライン上からは見えなくなる仕組みです。ストーリーズの文章版に近く、1日だけ公開したい投稿に向いていると言えます。

また、ゴースト投稿に寄せられたリプライは通常のスレッドとは異なり、投稿者にのみDM(ダイレクトメッセージ)形式で届く点が特徴です。他のユーザーがリプライを見ることはできず、よりクローズドなやり取りになります。

・Instagram

Instagramでは、1対1のDMで「消えるメッセージモード」を利用できます。このモードをオンにすると、その間にやりとりしたメッセージや写真は一定の時間が過ぎると自動的に削除され、チャットに履歴が残りません。

使い方は非常に簡単で、相手とのDM画面を開き、画面を上方向へスワイプするだけで切り替わります。モードがオンになると、メッセージ入力欄に「消えるメッセージ」と表示され、通常のDMとは異なる状態になっていることがわかります。

メッセージが消えるタイミングは「表示され次第」「24時間」「7日」から選択でき、相手がチャットを閉じた瞬間に消える設定も可能です。短期間だけ共有したい内容や、一時的なやりとりが必要なときに使われることが多い機能です。

・Snapchat

Snapchatは「消えるSNS」として知られ、アプリ全体が一時的なコミュニケーションを前提とした設計になっています。

また、写真や動画で送る「スナップ」は、相手が一度閲覧するとその場で消えるのが基本です。相手がもう一度だけ見返せる「リプレイ」や、スナップを保存できる機能もありますが、これらを利用すると必ず相手に通知が届くようになっています。

チャットで送ったメッセージについても、基本的に24時間後には自動的に削除される仕組みが用意されています。

「ゴースト」機能を使う危険性

各SNSのゴースト機能は便利で気軽に使える一方で、「履歴が残らない」という特徴が、思わぬトラブルにつながることがあります。特に中高生の間では、気軽さゆえに危険に巻き込まれるケースも増えています。

 

・証拠が残らないことを悪用されやすい

ゴースト機能ではメッセージが自動的に消えるため、誹謗中傷や性的な要求、金銭に関するやりとりなどが“記録に残らない形”で行われやすいという問題があります。

不快なメッセージや危険な誘いを受けても、チャットの履歴が消えてしまうと、後から大人に相談しようとしても状況を説明しにくくなります。証拠が残らないことで対応が遅れ、問題が深刻化してしまうこともあります。

・ 「消えるから安心」は大きな誤解

一見すると安全そうに感じられるゴースト機能ですが、実際には「完全に消える」わけではありません。画面録画やスクリーンショットが制限されていても、相手が別のスマホで画面を撮影すれば通知なしで記録が残ります。

そのため、「どうせ消えるから」と油断して送った言葉や写真が、思わぬ形で保存されてしまい、後々トラブルに発展するケースも少なくありません。

・ SNS疲れ・人間関係の分断につながることも

ゴースト機能は「一時的な逃げ場」として好まれることもあります。しかし、そこでの会話は閉じたコミュニティになりやすく、知らないうちに陰口が広がったり、特定の仲間だけでやりとりする関係に偏ったりすることがあります。結果として、周囲とのつながりが薄くなったり、SNS疲れが強まったりすることもあります。

まとめ

ゴースト機能は「履歴が残らない」「すぐ投稿が消える」といった特徴を持つ、SNSの新しい利用スタイルです。しかし便利な一方で、証拠が残らないことを悪用したトラブルや、後から検証できないことによるリスクも存在します。「消える=安全」ではないことを理解し、慎重に使う姿勢が求められます。

SNSは使い方次第で大きな力を発揮しますが、わずかな油断が深刻な問題につながる場合もあります。とくに“消える”機能を使うときこそ、「本当に送っても大丈夫か?」を一度立ち止まって考えることが大切です。

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