#春から○○とは、高校や大学・専門学校に進学する生徒が、ソーシャルメディア上で知り合いや友人を作るためによく用いられるハッシュタグです。○○の部分には、自分が進学する学校の名称を入れて、学部学科のハッシュタグや「○○大新一年生」という言葉と併用して使用されることが非常に多いです。
また、ハッシュタグだけでなく、プロフィール欄やユーザー名に春から○○、○○大と記入していたり、「大学垢」「高校垢」といった、大学・高校での専用アカウントを作成する生徒も少なくありません。
近年では、大学が運用している公式のアカウントなどでも、このハッシュタグを積極的に使用する大学も増えてきています。
スクールガーディアンでインターンをしている、現役大学3年生のKさんの体験談です。
#春から○○などをどのように活用しましたか
-ハッシュタグを使用したり、自分の大学の名前と学部学科を検索して、新入生らしいアカウントを何人かフォローしました。私の場合、同じ学科で同性で、かつ本人らしい写真をアイコンに使っているかを基準にフォローするか考えました。あと「仲良くなれそうな子か」も重視して、ツイートをさかのぼったりしました。Twitterで大抵のことがわかってしまうので、知り合いを作るのは簡単でしたが、個人の情報はすぐばれてしまうんだな、と恐怖も感じました。
その中で実際に会った人はいますか
-実際に連絡を取って会ったのは1人だけです。とても気が合いそうな子で、新入生ガイダンスの前に約束して会いました。待ち合わせ場所や詳しい個人情報がばれてしまうのが怖かったので、DMでやりとりしました。またLINEなどの連絡先は実際に会ってから交換しました。その子はいまでも一番仲のいい友人です。他の人は、授業の教室などで話していて、ソーシャルメディア上で繋がっていたことに後から気が付いた、という程度でした。
なにかトラブルに巻き込まれたりしましたか
-トラブルというほどではないのですが、同じ大学の新入生だと名乗るアカウントから「会いませんか!」という趣旨のDMが届きました。そのアカウントが投稿を行っていなかったことや、フォローをしていないのに連絡をしてきたことに違和感を覚えて放置していたら、大勢の学生に同じような内容のDMを送っている、所謂「出会い」を求めるようなアカウントだったということが後からわかり、返事を返さなくてよかった、と思いました。
氏名・学校名などを公開することは、自身の個人情報を公開してしまうということです。個人情報を公開することは、トラブルに巻き込まれる可能性を高めてしまうことにもつながります。
新入生を装い、学生に接触を試みようとするアカウントも後を絶ちません。また、仮にその人が本当にその学校に通う学生だったとしても、必ずしも安全であるとは限りません。
ソーシャルメディアSNSで知り合った人に、実際に会ったり、連絡先を交換することには細心の注意が必要です。
現在、多くの新入生にとって、入学前にソーシャルメディア上で友人を作ることが当たり前になりつつあります。それ自体は悪いことではありませんが、危険性もきちんと理解したうえで自衛の手段をきちんと用意しておくこと、そしてソーシャルメディアにのみ固執しすぎないことが重要です。
■「大学垢」急増中–中高生が進学前にTwitterやインスタですること
https://japan.cnet.com/article/35097396/
■大学生の31.2%が入学の前からTwitterで友達作り「春から○○大学」「○大新一年生」