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スマホの写真が権利侵害に?写真の写りこみの留意点について

2022.12.09

外部に公開する写真を撮影した際、写真の内容とは無関係な人が写り込んでしまう場合があります。

無関係者が写り込んだ写真をネットに投稿してしまった場合、肖像権侵害、またはプライバシーを侵害したものとして損害賠償請求をされることがあります。

この記事では、外部公開の写真を撮影する際の肖像権や著作権、権利侵害をしないための留意点について解説します。

写真の写り込みによるトラブルを回避するためにも、是非最後までお読みください。

写真撮影時の権利侵害について

写真を撮影する際、本意ではなくても肖像権や、著作権を侵害するケースがあります。

ここでは、権利侵害リスクのある

  • 肖像権
  • 著作権

これら2つの権利を解説します。

肖像権

まず、肖像とは「人の容姿」や、「写した写真、絵」などを指します。

肖像権とは、第三者が自分の肖像を写真として撮影したり、絵に書いたり、他者に勝手に使用されないようにする権利のことです。

とはいえ、国内の法律には明確な規定があるわけではないので、肖像権という言葉は、パブリシティ権とプライバシー権の総称として用いられることが多いです。

 

パブリシティ権

パブリシティ権とは、商品・サービスを広告する際、知名度を持っている「芸能人」や「インフルエンサー」の肖像を無断で使用させないための権利です。

知名度を持つ「芸能人」や「インフルエンサー」の経済的価値と利益を守る権利といえます。

知名度を持つ方々の肖像権は、彼ら自身や、彼らの所属する会社に帰属します。

 

パブリシティ権を侵害した例として、韓国の俳優、「ぺ・ヨンジュン」の写真を勝手に雑誌に掲載した件で、およそ440万円近い賠償請求をされたことがありました。

 

知人が「芸能人」や「インフルエンサー」であることは稀かもしれませんが、今の時代は、YouTubeや各種ライバーアプリの影響で、身近に事務所所属のインフルエンサーがいるケースも増えています。パブリシティ権といったものがあると認識しておくことが大切です。

プライバシー権

プライバシー権とは、個人情報や、顔などを公表されないための権利です。

 

屋外で撮影をしていた際、首から名札をぶら下げている方の個人情報が映っている状態でその画像を使用し公開した場合、その方はプライバシー権を侵害されたことに該当します。

 

撮影者が個人情報の拡散を目的としていなくても権利侵害として見なされる可能性は十分にあります。撮影した写真を公開する際に、個人情報や顔など「個人を特定できそうなモノ」が写っていないか十分に確認しましょう。

著作権

著作者の物を許可なく利用したり撮影したりした場合、著作権の侵害に該当するケースがあります。

 

現代は、写真や動画を誰でもSNSに投稿できる時代です。

撮影する際は、著作者の許可を得ることが必要です。

 

一方で、著作者に承諾を得ずとも撮影したり、撮影した物を活用できるケースが存在します。

  • 公開されている美術・建築物
  • その他の写り込み

公開されている美術・建築物

公園や施設に設置されている美術作品を撮影&利用したとしても、著作権の侵害になりません。

 

著作権法では、「美術作品が一般公衆の見やすい場所に設置されている場合」誰でもその写真を撮影し利用できるとされています。

 

著作権法(第四十六条 参照)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048

その他の写り込み

著作権法(第四十六条)が該当するものは、美術品、建築物の場合のみですが、他の場所の写りこみについても、著作権で許可されているケースがあります

 

例えば、街中で広告されているポスター、テレビ広告が写り込んでしまった場合は、別の規定に従い、撮影した写真を許可なく利用できます。

 

著作権法(第三十条の二 参照)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048

肖像権と著作権の違い

ここまで、肖像権と著作権をそれぞれ紹介してきました。

 

肖像権と著作権についてまとめると

  • 肖像権:個人に平等に与えられるプライバシーに配慮した権利
  • 著作権:著作物を生み出した著作者を保護する権利

 

として覚えておきましょう。

肖像権・著作権を侵害しないための留意点

ここでは権利侵害をしないための対策を2点紹介します。

  • 撮影許可を得る
  • 写り込んでしまった人物・モノにはぼかしを入れる

撮影許可を得る

撮影対象となる「人物」や「場所」の所有者に許可を得ましょう。

 

事前に許可を得ることで後々のトラブルを未然に回避できます。

 

被写体となる「人物」に撮影目的や、意図を伝えましょう。

 

事前に確認しておくことで、画像や動画が使用できなくなるリスクが格段に下がるでしょう。

写り込んでしまった人物・モノにはぼかしを入れる

どんなに、注意をめぐらせていても写真内に通行人や、街の広告が映ってしまう場合があり、肖像権や著作権を侵害してしまう可能性があります。

 

そのような場合、撮影した写真を公開する前に、写っている人の顔や広告に「ぼかし」を入れると良いでしょう。対象の人物やモノが特定されないようにすることで肖像権や著作権を侵害するリスクを減らせます。

 

もし、写真に広告が写っていた場合、著作権侵害に該当しませんが、肖像権の侵害に該当する可能性があり、その写真が原因で権利侵害されたとして起訴される場合があるので注意しましょう。

まとめ

ここまで、写真撮影時に写り込んでしまった場合に懸念される「肖像権」「著作権」についてと留意点を紹介しました。

 

ポイントは、

  • 肖像権:個人に平等に与えられるプライバシーに配慮した権利
  • 著作権:著作物を生み出した著作者を保護する権利

 

 

 

SNSの普及とスマホカメラの性能が向上したことにより、誰もが簡単に写真や動画を撮影し発信することができます。その分、知らないうちに権利侵害をしてしまう可能性があります。

 

この記事の内容を理解した上で、留意すべき点を抑え権利を侵さない範囲で撮影・投稿をするよう、子どもたちにお伝えください。

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ネットトラブルに巻き込まれることを未然に防ぐ対策として、弊社ではネットパトロールのサービスを学校・自治体へ提供しています。ネットパトロールは、子どもたちの被害を防ぐため検索・監視を行い、学校非公式サイト等やSNSの不適切投稿の早期発見に繋げています。個人情報流出やネットいじめや、出会いや犯罪等に繋がる恐れのある投稿をいち早はやく学校関係者へ報告し、その対策について総合的に支援するコンサルティングサービスです。

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