NTTドコモが2月22日・23日の2日間、東京・青山で10名のインフルエンサーのスマホカメラで撮影した写真を集めた「ばくモレ展」を開催しました。
この写真展は、NTTドコモが企画したもので、人気インフルエンサーたちがスマホで撮影した「盛れている」写真を展示するものです。東京・青山の会場には、SNSでよく見るような楽しそうな写真が並び、多くの人が訪れました。
しかし、この写真展にはもう一つのテーマが隠されていました。実は、1階に展示されたインフルエンサーたちの写真には、個人情報が漏洩する危険性が潜んでいたのです。2階では、それらの写真がどのように情報漏洩につながるのかを解説する展示があり、SNSに写真を投稿する際のリスクを学べる仕組みになっていました。
今では私たちの生活の一部となっているSNS。写真を投稿する際には、思わぬ危険が潜んでいることがあります。では、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか?
何気なく撮った写真から、自分の住んでいる場所や学校が特定されてしまうことがあります。例えば、次のようなケースが挙げられます。
景色や身に着けているものだけでなく、写真の細かい部分にもリスクが潜んでいます。
写真だけでなく、投稿の仕方にも注意が必要です。
SNSを使う上で、個人情報の漏洩を防ぐためにはどのような点に気をつければよいのでしょうか?個人情報の漏洩を防ぐためのポイントをいくつか紹介します。
SNSに写真や文章を投稿する際は、個人情報が知らぬ間に漏れていないか十分に注意することが大切です。投稿前に以下のようなポイントを確認し、安全にSNSを利用する習慣を身につけましょう。
写真の背景には、意図せず個人情報が含まれていることがあります。撮影した写真を投稿する前に、個人を特定できる情報が含まれていないかよく確認するようにしましょう。
SNSに写真を投稿する際は、自分だけでなく、一緒に写っている友達等、自分以外のプライバシーにも配慮することが重要です。投稿前に、写真に映っている人の許可を取ることはもちろん、こちらも個人を特定できる情報が移り込んでいないかどうか確認しましょう。
現在地をリアルタイムで投稿すると、その場にいることが他人に知られてしまったり、毎日決まった時間に同じ場所の写真を投稿していると、生活パターンが推測され、行動範囲や通勤・通学ルートが特定されるリスクもあります。SNSを利用する際は、リアルタイム投稿を控え、時間を置いてから投稿することを心がけましょう。
SNSを使用する際には、必要に応じて公開範囲を設定することが大切です。例えば、投稿を「友達のみ」に限定することで、知らない人に個人情報が伝わるリスクを減らすことができます。
フォロワーを増やしたいという理由で、知らない人と積極的にやりとりをするのは危険です。SNSでは実際の身元が分からない相手と簡単にやりとりができるため、悪意のあるユーザーが紛れ込んでいる可能性もあります。見知らぬ人からのDM(ダイレクトメッセージ)やフォローリクエストには慎重に対応する必要があります。
SNSを適切に使うことで、プライバシーを守りながら安心して楽しむことができます。日頃から意識して、安全な利用を心がけましょう。
SNSの投稿による情報漏洩は、決して他人事ではありません。
写真の背景に写った電柱の住所表示や制服の校章、何気ないリアルタイム投稿が、自分の居場所や生活パターンの特定につながるなど、日常の楽しい瞬間を共有するつもりが、思わぬトラブルを招くこともあります。
SNSは便利で楽しいツールですが、安全に使うためには一人ひとりの注意が重要です。今一度、自分の投稿がどのようなリスクを含んでいるのかを見直し、賢くSNSを活用しましょう。
スクールガーディアンでは、SNSを安全に使用する上での注意点を生徒に伝える「ネットリテラシー講演」を行っています。ご興味がある際には、お声掛けください。