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理解できていない子どもが多い!?無断転載について

2022.09.26

最近、小中学生の無断転載の温床として小説投稿サイト「テラーノベル」が話題になりました。「拾い画」という言葉にもあるように、インターネットで保存した画像を転載することに対して無断転載であるという意識が低い子どもたちが多く見受けられます。無断転載は著作権違反であり、よく知らないうちに法律違反をしてしまっていることもあります。きちんと理解できていない子どもたちが多いと思われる著作権、特に無断転載について、今回はまとめていきたいと思います。

無断転載とは?

著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術、又は音楽の範囲に属するもの」と定義されています。

 

イラストや写真、音楽や映画、SNSの文章も、その人の思想又は感情を創作的に表現したものなので著作物にあたります。

 

したがってインターネット上で保存した画像や文章を、作った本人の許可なく転載した場合は無断転載になります

 

無断転載の例

・Twitterで見つけた誰かの書いたイラストを保存して自分のSNSに投稿した。

・自分の考えに近いブログを見つけたので、自分のブログにコピペした。

・テレビ番組を録画してYouTubeにアップした。

なぜ無断転載してはいけないのか

共通していえることは作者が不利益を被ったり、嫌な思いをするからです。

素敵な写真やイラストを多くの人にも見てほしい、わかりやすい文章だから使ってしまおうというような悪意のない動機で無断転載を行ったとしても、作者の方は傷つきます。

傷つくだけでなく、実際に損害が出てしまうことも少なくありません。

簡単に検索で見つけられてしまうものでも、作り上げるのに多くの時間と労力、そして作った人の想いが詰まっています。悪気はなかった、知らなかった、ではなく、無断転載にあたらないかという想像力を膨らませていくことが必要です。

無断転載にならないケース

①著作物でないものを転載した場合

著作物にあたる条件は

・思想又は感情を含むこと

・表現されたものであること

・創作性があること

です。裏を返せば、この条件にあてはまらないものは著作物ではありません。

 

具体例

・「日本で一番人口の多い県は東京都です」のように事実の伝達に過ぎない内容

・作者の個性があらわれているとは言えない短文

・「未来からきた青いネコ型ロボットでどら焼きが好き」のような抽象的なアイデア

 

②著作権者の許可を得た場合

作った本人の許可を得ていれば転載することが可能になります。

しかし、許可された範囲を脱して使用すると無断転載になってしまう場合もあるので事前に使用範囲を確認する必要があります。

 

③一定のルールにしたがって「引用」した場合

 

引用の際には以下4つのポイントを守る必要があります。

 

1.他人の著作物を引用する必然性があること。

2.かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。

3.自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。

4.出所の明示がなされていること。

引用元:文化庁https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html

 

まとめ

インターネット上で見つけた写真やイラストには必ず作った人がいます。

自分で見つけたから、他の人にも広めたいから、どんな理由があっても無断転載には変わりはありません。なにかを作るには労力とお金がかかり、様々な思いで作っている人がいます。

目の前のイラストや文章には作った人がいることを意識して行動するとともに、使用をする際には引用のルールをしっかりと抑えたり、作者の許可をとるなどルールを守ることが大切です。

 

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