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誹謗中傷投稿の危険性

2024.02.27

今月は、「誹謗中傷投稿の危険性」について紹介致します。

ひと昔前と比べて、SNSが盛んになった昨今は、多くの情報を目にします。
その中には、「SNS上のインフルエンサーを応援している人」や「ネット配信者や配信グループなどに推し活している人」等のトラブルを目にすることもあります。
中でも、「推し」を擁護するために発した投稿が、【誹謗中傷投稿】になっているケースが多く見られます。
どのような理由であれ、【誹謗中傷投稿】は訴訟の対象になる危険性があります。

そこで、今回は【誹謗中傷投稿】が、どのような罪に問われる危険性があるかを紹介致します。

新年度に向けての啓発活動の情報として活かしていただけると幸いです。

誹謗中傷に問われる投稿とは

SNSには、利用者の思考等を自由に書き込める利点があります。
しかし、誹謗中傷に該当する事項を投稿した場合、訴訟の対象になる危険性があります。

一般的には、「相手の人格を否定または攻撃する言い回しは、批判ではなく誹謗中傷」と言われており、誹謗中傷にあたる言葉や表現は、特定の人や団体に対して名誉を傷つけ、侮辱的な性質を持つものです。

・嘘や誇張に基づく陰湿な主張:
事実に基づかない虚偽の情報や大げさな主張を用いて他者を非難する言葉。
・人種、宗教、性別に基づく差別的な表現:
特定の人種、宗教、性別などに対して差別的な発言や侮辱的な表現。
・個人の外見や容姿に対する攻撃:
他者の外見や容姿を嘲笑ったり攻撃するような表現。
・性的な侮辱や嫌がらせ:
性行為や性的な表現を用いて他者を侮辱する発言。
・個人のプライバシーを侵害する内容:
個人の秘密やプライバシーに関する情報を不当に暴露する言葉。
・仕事や職業に対する中傷:
他者の職業や仕事に対して否定的な言葉や中傷的な発言。
・脅迫や暴力をほのめかす言葉:
他者に対して脅迫的な表現や暴力をほのめかすような言葉。

自身の思考と異なる行為に対して、「その行為に対する反論や批判をすること」は問題ないが、「その行為をもたらすとは限定できない相手の人格や家族、職業等を批判する」と誹謗中傷に問われる危険性があります。
また、相手を深く傷つけてしまい、投稿時に想像していた以上の事故や事件に巻き込まれる危険性もでてきます。

誹謗中傷投稿で問われる罪とは

では、誹謗中傷投稿をした場合、どのような罪に問われる危険性があるのでしょうか?

以下はその主な点です。
法律や規定は変更される可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。

・侮辱罪:
事実を摘示せずに、不特定または多数の人が認識できる状態で、他人に対する軽蔑の表示を
行うことが侮辱罪に該当します。
・名誉毀損罪:
他者の名誉を傷つける行為が名誉毀損罪に該当します。
ただし、真実の事実を述べた場合や公共の利害にかかわる場合は除外されることがあります。
・威力業務妨害罪:
他者の業務を妨害する目的で虚偽の情報を流布する行為が該当します。
・恐喝罪:
脅迫的な発言や行動が、他者に不当な利益を迫るものであれば恐喝罪に該当する可能性があります。
・偽計業務妨害罪:
虚偽の情報を提供して他者の業務を妨害する行為が、偽計業務妨害罪に該当します。

また、SNS上での投稿の場合、「匿名なので投稿者の特定は難しい」と思っている方がいます。しかし、弁護士などから開示請求されれば技術的に投稿の発信者を特定することができるため、民事上・刑事上の責任を問われる可能性があります。

2022年には、次のような法改正が執行されており、誹謗中傷投稿等に関する事象に対しても厳罰化されています。

・2022年10月より「プロバイダ責任制限法の一部を改正する法律」が執行されており、以前に比べて
投稿者の特定に時間が掛からなくなっているため、投稿者が特定されやすくなっています。

・2022年7月より「侮辱罪の法定刑の引上げ」が執行されており、侮辱罪の法定刑が
「拘留又は科料」から「1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは30万円以下の罰金又は
拘留若しくは科料」に引き上げられています。

誹謗中傷投稿を行わないようにするには

SNSを見ていると、誹謗中傷投稿は一時的な感情で発言しているケースが多いようです。
自身が応援している作品や人物、グループやチーム等が批判されてしまうと、どうしても守りたくなる気持ちも理解できます。
しかし、そこで感情的な投稿をしてしまうと、誹謗中傷になってしまう危険性もあるため、感情が高ぶっているときには、少し時間を置いてから投稿するように心がけてください。

誹謗中傷投稿にならないためには、次のようなことに気をつける必要があります。

・感情的な発言を避ける:
怒りや感情の高ぶりからくる発言は後で後悔することがあります。冷静な判断を心がけましょう。
・プライバシーを尊重する:
他者の個人情報やプライバシーを侵害することは避け、個人の尊厳を尊重しましょう。
・建設的なコミュニケーション:
相手を尊重し、冷静かつ理性的に意見を述べることが重要です。
意見の相違があっても、建設的な議論やコミュニケーションを心がけましょう。
・ヘイトスピーチを避ける:
他者を差別するような言動やヘイトスピーチは避け、包括的で尊重のあるコミュニケーションを
心がけましょう。

誹謗中傷投稿をされた際の対処法

誹謗中傷投稿にならないように気をつけていても、相手から悪質な書き込みがある場合もあります。

その際、SNS上で言い争ってしまうと、さらに状況が悪化する危険性がありますので、次のような対処が望ましいと言われています。

ミュートやブロックなどで、相手や投稿を「見えなくする」
SNS事業者に誹謗中傷の投稿削除を依頼する
信頼する人や公的な相談窓口に相談する

以上、「誹謗中傷投稿の危険性」はいかがでしたでしょうか。

 

【誹謗中傷投稿】を行わないようにするには、感情的になったときには「投稿しない」または「時間を空けてから投稿する」ことが重要です。

誰かを守ることが、別の誰かを傷つけてしまうことにならないように、気をつけて投稿していきましょう。

 

スクールガーディアンでは、子どもたちの「リスクある投稿」を見守る【ネットパトロールサービス】を提供しています。

また、誹謗中傷投稿をされた際に、子どもたちがカウンセラーへ相談できる環境を用意する【SNS相談・通報サービス】がございます。

ご興味がある際には、お声掛けください。

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