そもそもなぜインターネットで知り合った人と直接会おうと思うのか、いくつか理由をまとめてみました。
①共通の趣味があり気が合いそうだから
趣味がきっかけで実際に会うケースが多いようです。身近には同じ趣味の人が少なくても、SNS上で探せばたくさんの人がいます。趣味の話で意気投合し、「直接会って話してみたい」「一緒に趣味関連のイベントに参加したい」などと直接会うに至りやすいようです。
②リアルの友達と変わらないから
https://japan.cnet.com/article/35195520/
2020年4月に行われた「未成年者の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」によると、ネットの友達と会った、または会いたいと希望する割合は未成年全体で40.3%、高校生女子に至っては65.5%に至ります。
生まれた頃からネットがあるSNSネイティブ世代にとっては、リアルの友達とオンラインの友達に差がないという感覚の子も多いようです。
③心のよりどころになっているから
リアルではなかなか吐き出せない悩みでも、ネットでは本音を出して弱音を言える人も多いようです。利害関係がないからこそフラットな意見を聞けることに加え、いざというときはブロックをすることができるため、心を打ち明けやすいようです。
悩みの相談に乗ってくれる優しい人と会ってみたいと考えるようになるようです。
①Twitter
Twitterは匿名でアカウントを運用している人も多いため、特に知らない人と繋がりやすいSNSです。「#〇〇」などのハッシュタグを使い、共通の趣味や考えを持つ人と簡単に繋がることができます。
他の人には見られないDM(ダイレクトメッセージ)機能もあるため、仲良くなりやすいという特徴があります。
また、最近では「スペース」という音声を使って多くの人とコミュニケーションが取れる機能が実装されました。音声でやり取りできるようになり、より警戒心が低くなることも予想されます。
④オンラインゲーム
オンライン上で複数の人が同時に参加・交流しながらゲームを進めることができるのがオンラインゲームの特徴です。
チャットや通話で連携を取りながら同じ目的に向かって協力するものも多く、信頼関係を築きやすいゲームです。
ゲームで知り合い、TwitterやLINE、スカイプなどの他のSNSを交換してさらに仲良くなるケースも多くあります。
プレイしている年齢層も幅広く、悪い大人に誘われて誘拐や強制性交など事件になっていることも少なくありません。
③出会い系アプリ
18歳以上を利用条件としている出会い系アプリがほとんどですが、アプリによっては年齢を確認するシステムがなく、18歳以下でも利用できてしまうものもあります。
未成年が年齢を詐称して登録すること自体が良くないことですが、そもそもが出会いを目的としているアプリのため、性被害に遭うケースが多くあります。
・ストーカー
SNS等で知り合い、気軽に出会った結果、ストーカー被害に遭ってしまうことがあります。
外で会ったとしても、家までこっそりついてきて住んでいる場所が特定されてしまい、待ち伏せなどされてしまうこともあります。
仮にSNS等をブロックしたとしても、リアルで付きまとわれたり、SNS上で名誉棄損行為が行われる場合もあります。
自分でなんとかしようとしても、状況によっては逆恨みされるリスクもあります。
ストーカー被害にあった場合は最寄りの警察署に相談することが一番安全かつ確実な対処です。
・性被害
SNSでやり取りをしているだけでは相手がどんな人なのかわかりません。同い年くらいの女の子だと思ったら大人の男の人だった、優しい人だと思っていたら危ない人だった、など、実際に会ってみないとわからないことがあります。
また、わいせつな行為と同時に撮影をされて、「画像をインターネットに流す」などと脅迫されてしまうこともあります。
被害に遭ってしまったら一人で抱え込まずに大人に相談することが大切です。もし身近な人に相談するのが難しい場合は、少年相談窓口や警察相談専用電話(#9110)、警察の性被害相談電話窓口(#8103)などで相談してみるのがよいでしょう。
・事件
SNSで知らない人と会うことで、誘拐や殺人など恐ろしい事件に巻き込まれてしまうこともあります。
SNSではどんなに善良な人でも、本質がどんな人なのかはわかりません。
恐ろしい事件に遭わないためにも、なるべく知らない人と会うことは避けたほうがよいでしょう。
・フィルタリングを利用する
警視庁の調査によると、SNS利用による性被害を受けた児童のうち、約9割がフィルタリングを利用していませんでした。
スマートフォンを買うときに販売店からしっかりとフィルタリングの説明を受けて、年齢や利用に応じたフィルタリングを設定しましょう。
・家庭のルールを設ける
利用時間やSNSの使い方など家庭内でスマートフォンやインターネットのルールを決めることが大切です。
ルール作りの際には、下記のようなサイトを参考にしてみるのも良いでしょう。
知らない人と直接会うことにはリスクがありますが、どうしても会ってみたいと思うときがあるかもしれません。
直接会うこと自体を推奨できませんが、もし会うことになった場合はどんなことに気を付ければよいかご紹介します。
①ふたりっきりにならないようにする
できるだけ複数人で会うようにして、1対1にならないようにしましょう。
また、複数人で会った後も、特に個室などでふたりっきりになるタイミングがないように気を付けましょう。
②相手について知る
会う前にできる限り相手について知ることが大切です。
嘘の情報を発信している場合もありますが、なるべく相手に関する情報を集めてどんな人なのか事前に知るようにしましょう。
プロフィール欄に他のSNSのリンクがあれば確かめてみたり、もし共通の知人がいたらどんな人だと思うか聞いてみましょう。
また、テキストだけのメッセージだけでなく、電話で話してみることも大切です。相手の性別やどんな人なのかテキストよりもわかるでしょう。
この際に、なるべく自分の情報は出さないように気を付けましょう。
③会うときの計画をたてる
会う時間はなるべく早い時間で、場所は家から離れた明るい公共の場所にしましょう。
もし他の場所に移動したいと言われた時のために、人目が多そうなカフェなどいくつか安全な場所を知っておくと便利です。
車やカラオケ、ホテルなど密室で人の目が少ない場所には行かないようにしましょう。
④家族や友人と居場所を共有できるようにする
アプリやスマホの機能を使って家族や友人など信頼できる人と居場所を共有する設定にしておきましょう。
iPhone設定方法→https://support.apple.com/ja-jp/HT201087
アンドロイド設定方法→https://support.google.com/maps/answer/7326816?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DAndroid
知らない人と会うことには様々なリスクがあります。ですが、生まれたときからインターネットのあるデジタルネイティブ世代にとっては、知らない人と会うことが当たり前の子も少なくありません。
そもそも直接会わないようにすることも大事ですが、どうしても会いたい時には、どんなことに気を付ければ良いのか、どんなリスクがあるのか事前に知ることも大切だと思います。
子どもたちが安全に楽しくSNSを使うために、知識をつけて危険を予防しておくことが重要だと感じます。
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