こうした投稿を見かけてメッセージを送ってしまったらどうなるのでしょうか。
こういった投稿を見かけて連絡をすると、テレグラムなどの匿名性が高くメッセージが完全に消滅するアプリに誘導されることが多いです。
こうしたアプリは警察でもメッセージを復元することが困難であり、元締めの逮捕に至らないことがほとんどです。
上記のようなアプリ上で、「応募には個人情報が必要」などと言われて身分証明書の提出を要求されます。
こういった個人情報は要求された金銭を支払わなかったり、違法なバイトと知り断ろうとした時に、「個人情報をバラす」「家に押しかける」「危害を加える」などと脅すための道具として利用されてしまいます。
個人情報を手に入れた上で会社情報や仕事全体については言及されず、その人にやって欲しい具体的な仕事内容についてのみ教えられます。
バイトの登録料や、融資の初期投資として金銭の要求があったり、詐欺行為に加担することを要求されたりすることもあります。
特に、投稿内容に以下の文言がある場合、そのバイトは犯罪に関わっているケースが多いです。
#運び (運び屋。現金や違法薬物を指定された場所に運ぶこと)
#受け (受け子。詐欺事件でお金をだまし取る相手から現金等を直接受け取ること)
#出し (出し子。詐欺事件でだまし取ったお金をATMから引き出すこと)
#叩き (強盗のこと)
#荷受け (身分証明書などの個人情報を送り、そのあとに自宅に届いた携帯端末などを指定された住所に送ること。携帯端末は犯罪に利用され、端末代金や利用料、通話料の支払いを要求されることも。)
#口座買取 (預金通帳やキャシュカードを売ること)
そもそも、携帯端末や預金通帳・キャッシュカードを犯罪者に売る行為自体が犯罪です。
携帯や口座が利用されて自分のほうが被害者だと思うかもしれませんが、法律に違反する行為であり、逮捕されることもあります。
「自分はまだ未成年だから少年法で守られる。だから逮捕なんてされない。」
そんなことはありません。
14歳以上であれば未成年であっても逮捕されます。
犯した罪の内容によっては重い懲役刑などを受けることもあります。
2022年4月から施行された改正少年法により、18歳・19歳が特定少年と位置づけられ、起訴されれば実名報道が可能になりました。
また、最近では「ネット私刑」という言葉にもあるように、顔見知りの人物が「この事件の犯人は〇〇高校の〇〇だ」とネットに投稿してしまうこともあります。
もちろん勝手に個人情報を晒す(さらす)行為は違法です。
しかし一度インターネットに出てしまった情報は完全に消すことは難しく、一生犯罪歴がつきまとうことになります。
SNS上での募集をみて気軽な気持ちで応じてしまったが最後、支払う代償はもらう報酬よりずっと大きいものになります。
お金がほしいという感情に身を任せて危険なことに関わらないようにしましょう。