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危ないアプリなの?闇バイトで使われるテレグラムの実態。中高生に関わるトラブルも。

2023.02.20

「テレグラム」というアプリを知っていますか?
「闇バイト」で主に連絡手段として使われているアプリとしてニュースで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
中高生に関わるトラブルも発生しています。
そんなテレグラムとはどんなアプリなのか、そもそも危ないアプリなのか、その実態に迫ります。

テレグラムの特徴

テレグラムはロシア発のチャットツールであり、メッセージ機能だけでなく、音声通話やファイル交換などの機能も充実しており、LINEのような機能をもつアプリです。

ダウンロード数は世界第5位で、月間アクティブユーザーは世界で多くのユーザーを獲得しています。

人気の理由はテレグラムの特徴にあります。

 

・高度な暗号化機能でセキュリティ性能が高い

高度な暗号化機能により、運営側でも通信内容を閲覧できないほど秘匿性が高いアプリです。また、スクリーンショットの制限も可能です。

さらに、メッセージが自動消去される機能により、画面上から消えるだけでなく運営会社にも履歴が残らないとされています。

 

・無料で利用でき広告も表示されない

SNSとしては珍しく、非営利団体が運営しています。そのため、広告が表示されずにスムーズにアプリを利用することができます。

 

・通信速度がはやい

メッセージを送った1秒後には相手に届くと言われているほど、メッセージ到達速度は高速です。全世界の人と少ないタイムラグで会話することが可能です。

 

テレグラムの機能

テレグラムは基本的にLINEと似たような機能ですが、異なる部分もあります。

LINEと比較してテレグラムの機能をご紹介していきます。

・チャット

→1対1のチャットです。LINEの個人チャットと同様のものです。

・シークレットチャット

→1対1のシークレットチャットでは、メッセージは暗号化して送信されます。やりとりをしている2人以外は運営であってもメッセージをみることはできません。

また、メッセージは時間を指定して自動的に削除することも可能です。

・グループ

→最大200人までのグループです。LINEのグループと同様のものです。

・スーパーグループ

→最大20万人まで参加可能のグループ。LINEのオープンチャットと同様のものですが、LINEの最大人数は1万人です。

・音声通話

・チャンネル

グループと似たものですが、管理者しか発言できません。また、参加できるユーザー数は無制限です。管理者が発信する情報を一方的に受け取るチャンネルです。

どのような人が使っているのか

 

・人権活動家や反政府活動家

元々は言論の自由を政府の干渉から守ることを目的としてテレグラムは開発されました。

その高い秘匿性から、言論の自由がリスクにさらされている国々において、政府の検閲を懸念する人々がテレグラムを使用しています。

最近ではウクライナ侵攻をきっかけに、ウクライナが世界に対して自らの主張を届ける手段としてテレグラムを用いました。

 

・犯罪者やテロリスト

秘匿性の高さは犯罪者やテロリストが使う理由にもなっています。運営もメッセージをみることができないため、警察も証拠がつかめず、犯罪の全体像がわからなくなってしまいます。強盗事件や振り込め詐欺、麻薬の取引やテロなどの大きな事件でのやりとりにも使用されています。

 

・仮想通貨を利用する人

管理者が発信する情報を一方的に受け取るチャンネルが、仮想通貨の情報収集のプラットフォームとして認知されています。

2022年からチャット上で暗号資産Toncoinを送信できるようになり、より仮想通貨を利用する人が集まるようになりました。

 

中高生のテレグラム関連トラブル

秘匿性の高いテレグラムを利用した様々なトラブルが発生しています。

そのなかでも中高生が実際に巻き込まれたトラブルについてご紹介していきます。

 

・闇バイトの連絡手段

闇バイト、もしくは裏バイトとは高額な報酬と引き換えに犯罪行為に加担することの通称です。

闇バイトに応募するきっかけは、主にSNSで「簡単高収入」「誰でもできます」といった言葉に釣られてしまうことです。

こうしたSNSの投稿を見かけてメッセージを送ると、

①匿名性が高いメッセージアプリに誘導される。

②応募のためとして個人情報を要求される。

③具体的な仕事内容についてやり取りする。

ということが発生します。

違法なバイトと知り、断ろうとしても個人情報を盾に脅されてしまうこともあります。

 

闇バイト関連記事より抜粋

#高収入バイトあります!の詐欺トラブル

https://school-guardian.jp/useful/sns-trouble-scam/

 

①の匿名性が高いメッセージアプリとして、テレグラムがよく使われています。

振り込め詐欺などで電話をかける「かけ子」や、現金やキャッシュカードを取りに行く「受け子」、さらには違法薬物の運び屋や強盗の仕事までやらされてしまいます。

一度犯罪に手を染めてしまうと、犯罪をした事実や個人情報をもとに脅され、犯罪から抜け出せなくなってしまいます。

SNSで簡単に応募できてしまうため、中高生でも巻き込まれてしまっています。

 

大麻売買の連絡手段

2019年3月、大麻取締法違反の疑いで高校生など未成年10人が逮捕される事件が発生しました。高校生たちはSNSで購入・販売を行っていました。

Twitter上で麻薬の売買について投稿し、テレグラムに誘導して連絡をとる場合が多いようです。

テレグラムの秘匿性が高く、足が着きにくいことからか、Twitter上で誰でも見れる状態で堂々と大麻の宣伝を行っています。

インターネット上の「大麻は他の薬物より安全で害がない」という間違った知識や、海外の音楽や映画に登場してかっこいいという理由から、安易に大麻に手を出してしまう若者が多いようです。

ですが、実際には依存状態になったり精神疾患・呼吸疾患につながるリスクがあります。

さらに大麻の所持・譲渡・譲受は犯罪であり、懲役刑や罰金刑が処されます。

 

大麻の使用や所持が犯罪なことはいうまでもありませんが、お金をだまし取られてしまうこともあります。

SNS上の大麻売買の投稿には、興味本位に近づかないようにしましょう。

まとめ

テレグラム自体は危ないアプリではありません。

犯罪に使われることも、言論の自由のために使われることもある、正と負の面をもつアプリです。

ですが、日本ではやはり犯罪に使われることも少なくありません。

誰かから「テレグラムを通じて連絡をとりたい」と言われたら、たとえ知り合いであっても警戒する必要があります。

SNSの求人を通してテレグラムを使うように言われたら、闇バイトを注意しましょう。

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