BeReal.とは1日に1回通知が届き、その通知から2分以内に写真を撮り、共有するSNSです。2分以内でなくても投稿することは可能ですが、時間内に投稿した場合、ボーナスとして追加でさらに2枚の写真を共有できます。
BeReal.の一番の特徴は「リアル」を共有するところにあり、ありのままの自分を映すことを目的とした新感覚のSNSです。
それでは具体的にBeReal.にはどのような機能があるのでしょうか。投稿・写真・友達の3つの観点から紹介します。
①投稿
・通知がいつ来るかわからない
通知は毎日ランダムに届きます。投稿時間を自分で決めることはできません。
・投稿を消せるのは1日1回まで
投稿した写真は一度しか消すことができません。
二度写真を消去すると次の通知まで投稿することはできません。
・自らが投稿しないと他の人の投稿も見ることができない
自分が投稿しないと友達の投稿はモザイクがかかった状態で表示されます。
友達の投稿を見るためには自らが写真を共有する必要があります。
②写真
・内カメラと外カメラの2枚が映る
内カメラと外カメラが同時撮影され、その瞬間の自分と風景を1枚に収められます。
・撮り直しの回数が表示される
撮り直しの回数が「◯回の再受験」という形で友達に知らされます。この回数を気にする若者が多く、一度の撮影でリアルな姿を映すことを促します。
・位置情報が表示される
撮影の場所を投稿とともに表示することが可能です。投稿の際に位置情報の公開、非公開を選択することができます。
③友達
・フォロワーが表示されない
数を含め、フォロワーについての情報は本人だけが確認することができます。
・友達の今までの投稿は見れない
今までの自分の写真はメモリーから確認できますが、友達の過去の投稿は見ることができません。
・RealMojiで友達の投稿に反応
BeReal.には「いいね機能」はなく、代わりに自分の顔写真を使った「RealMoji」で友達の投稿に反応します。
BeReal.人気の一番大きな理由は「リアルな姿を映す」ことにあります。
近年のSNSでは「映え」「盛る」「加工」など、どれだけ完成度の高いコンテンツを投稿するかが重視されてきました。またフォロワー数やいいね数などの数に縛られ、自分を他人と比較したり、「写真撮影用の食事」や「常に映える風景を求めた行動」など、日々の生活がSNSに侵食されている若者も少なくありません。
BeReal.は、撮影のセッティングやフィルター、写真補正などの要素をすべて排除し、ありのままの自分を映すことを目的としています。また、フォロワーの存在が周囲から知られることはなく、いいね機能もないために、「数によって人気を測られる」こともありません。
このように今までのSNSとは全く違う毛色を持つBeReal.は、「SNS疲れ」を感じていた若者の間で人気が高まっています。
BeReal.を使用する上でいくつか注意すべき点があります。
・位置情報をむやみに公開しない
BeReal.では、撮影した場所を公開することができます。投稿に撮影位置の住所が表示され、その表示を押すと地図画面になり、ピンポイントで撮影場所が特定できるようになっています。自らの家など、公開すべきでない情報が漏れる危険があり、注意が必要です。
また位置情報の公開設定をオンにして投稿した写真について、投稿後に位置情報をオフに変更することはできないので、投稿自体を削除する必要があります。
毎回の投稿の際に位置情報のオン、オフを選択できるようになっています。一度非公開を選択すると、次の投稿から初期設定で非公開が選択され、その後公開設定を行わない限り位置情報をオフの状態で投稿することができます。
特別な理由がない限りは位置情報を非公開の設定にするのが安全です。
投稿時に位置情報の公開設定がオンオフどちらに設定されているかを一度確認してから投稿しましょう。
・投稿前にもう一度写真を確認する
BeReal.は「ありのままの姿」を映すことを目的としているために、写真撮影から投稿までの時間が短く、投稿内容を精査する時間がありません。また、内カメラと外カメラが同時に撮影されるために、自分の意図してない部分が写真に映り込む可能性があります。
2分という短い時間の中でつい急ぐ気持ちが出てきてしまいますが、投稿前に一度自分の写真を確認することが重要です。また、二度投稿を消してしまうと、次の通知まで写真を載せられなくなってしまいますが、映すべきでないものが映っていたと判断した場合は、速やかに投稿を削除しましょう。
BeReal.は自分のありのままの姿を投稿するという点で、今までにない新感覚なSNSであり、SNS疲れを感じているZ世代の若者に好評を博しています。しかしリアルを共有するために、プライバシーの面で気をつけるべきことも多く、他のSNSに比べて機能面においても複雑な部分が多く存在します。若者を中心に流行し、大人にはあまり馴染みのないSNSでもあるので、アプリのことを十分に理解した上で、子供たちに適切な使用を促すことが重要です。
スクールガーディアンでは、今回のBeReal.などのSNSの危険性や、使用する上での注意点を生徒に伝える「ネットリテラシー講演」を行っています。ご興味がある際には、お声掛けください。