「Jiffcy(ジフシー)」は、2024年7月に一般公開された中高生を中心に人気を集めているスマートフォン向けのテキスト通話アプリです。
Jiffcyは、まるで電話のように相手を呼び出し(リアルタイムトーク)、相手がメッセージを入力している様子がリアルタイムで表示されるため、声を発することなく、まるで通話しているようなスピード感のあるやり取りを楽しめるのが特徴です。
利用者の90%以上が学生で、特にZ世代やα世代の女性ユーザーから高い支持を得ています。100カ国以上で利用されており、LINEに代わる新たなコミュニケーションツールとして注目を集めています。
※Z世代:1990年代後半から2010年代初頭に生まれ、インターネットやSNSが当たり前の「デジタルネイティブ」世代。α世代:2010年代以降に生まれ、幼少期からAIやIoTなどの最新技術に親しむ世代。
また、Jiffcyを運営する「株式会社穴熊」は、2024年の日経トレンディ「未来をつくるスタートアップ大賞2024」で大賞を受賞しており、注目の企業としても話題になっています。
Jiffcyの最大の特徴である「リアルタイムトーク」機能は、相手が文字を入力している様子がリアルタイムで表示されるため、テンポよく会話を進めることができます。
この機能により、通話ができない状況でも、まるで会話しているような感覚でスムーズにコミュニケーションが可能です。
また、LINEのように返信を待つ必要がないため、「既読スルー」や「未読無視」といったストレスを感じにくい点も、多くの若年層に支持される理由の一つです。
深夜や朝など、なんとなく誰かと話したいと感じたときに便利なのがJiffcyのプロフィール画面です。オンライン状態の友達には「オンライン」と表示されるため、すぐに会話ができるかどうかを簡単に確認できます。
この仕組みによって、「相手を起こしてしまうかも」「忙しい時間に連絡してしまうかも」という不安が少なく、安心して連絡を取ることができる環境が整っています。気軽にやりとりを始められるという点が、Jiffcyの大きな魅力の一つです。
近年、Instagramなど、SNSにおいて未成年に対する利用制限が強化される風潮が見られますが、Jiffcyはそのような制限がなく、完全無料で利用できる点が魅力です。経済的な負担を気にせず利用できるため、多くの中高生にとって手軽に利用できるアプリとなっています。
Jiffcyは現在のところ、iPhone版のみ提供されています。そのため、Androidユーザーは利用できず、友達同士で利用環境が異なる場合、全員でJiffcyを使ったコミュニケーションを取ることが難しい場合があります。
Android版のリリースが待たれるところですが、現時点では利用できる端末が限定されていることを理解しておきましょう。
Jiffcyでは、リアルタイムトークの特性上、トーク履歴が保存されない仕様となっています。このため、過去の会話内容を見返すことができません。
一時的なやりとりには便利な反面、重要なメッセージや後から確認が必要な内容のやりとりには不向きです。必要な情報があれば、別の方法で記録しておくなどの工夫が必要です。
Jiffcyは新しいアプリであるため、教師や保護者などの大人にはその存在や詳しい使い方がまだあまり知られていません。このため、アプリ内でのトラブルや問題が発生しても、周囲が気づきにくい状況が考えられます。
中高生に人気の「Jiffcy」は、まるで会話をしているかのようなスムーズなコミュニケーションが楽しめる新感覚のアプリで、今後さらに多くのユーザーに支持されることが期待されてます。
一方で、上述のように利用時にはいくつかの注意点もあります。特性を正しく理解し、適切に活用することが求められるとともに、教師や保護者がアプリの特性を把握し、子どもたちが安心して利用できるようにサポートすることが大切です。
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