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「ステマ」ってなに?中高生を狙うSNS投稿の実態

2025.09.23

みなさんは「ステマ」という言葉を知っていますか?
近年、SNSでの「ステマ」投稿が巧妙化しています。特に情報収集のツールとしてSNSを活用する中高生がターゲットになるケースが増えており、効果のない商品を購入してしまったり、高額な契約を結んでしまったりするトラブルが発生しています。
今回は、「ステマ」の解説をするとともに、中高生が騙されやすい具体例や、被害に遭わないための注意ポイントを紹介します。

「ステマ」とは何か?

ステマ(ステルスマーケティング)とは、広告であることを隠して商品やサービスを宣伝する手法のことです。令和5年10月1日からは景品表示法の規制対象となり、違法行為として厳しく取り締まられています。

参考:消費者庁「景品表示法」https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/

近年、SNSには多くの商品レビューが投稿されており、中高生の中でも商品選びの参考にSNSを利用する人が増えています。SNSはとても有効な情報源である一方で、その中には「ステマ」投稿が紛れていることがあります。

広告であることを隠し、あたかも中立的な一般の感想のように装うことで、消費者に商品を買わせたり契約させたりして、行動をコントロールしようとするのがステマの特徴です。

中高生が被害に遭いやすいステマの具体例

 

SNS上でよく見られる「ステマ」投稿の特徴には、次のようなものがあります。

・インフルエンサーが「たまたま見つけた」と紹介する

・一般人を装って商品の効果を過剰に絶賛する

・「PR」表記を目立たない場所に小さく表示する

・アカウントのプロフィールに、おすすめ商品をまとめたリンクが貼ってある

 

ここからは、特に中高生が被害に遭いやすい美容・健康商品の「ステマ」の具体例を紹介します。

 

【例①】

SNSを見ていたら、スタイルの良い女性が「1週間でマイナス5kg!」とダイエットサプリをおすすめしていた。ビフォーアフターの写真では、わずか1週間でモデル体形に変化。女性は「このサプリのおかげ」と語り、今だけ1週間分が500円で購入できるという。一般人のアカウントのように見え、写真も載っているため信頼できると感じ、そのサプリを購入した。

→実際は、その動画は企業が作成したPRで、写真は別人の画像を使った偽物だった。さらに500円は初回限定で、実際は定期購入に自動的に切り替わり、高額な代金を支払うことに。届いたサプリにも効果はなかった。

 

【例②】

「今話題の商品、本当に効果あるの?正直レビュー!」という動画が流れてきた。女性はSNSで話題の商品をいくつか取り上げ、「これは効果なし」と率直に話していたので信頼できそうだと感じた。しかし、その中で唯一「この美容液だけは本当に効果があった」と絶賛。正直なレビューに思えたため、その商品を購入。さらに女性のアカウントにはおすすめ商品をまとめたリンクもあり、他の商品もあわせて購入した。

→実際は企業から依頼を受けてPRしており、他の商品を「効果なし」と言って信頼を集めた上で、特定の商品だけを目立たせる巧妙な手口だった。結局、その商品も効果はなく、リンクに載っていたものもすべて「ステマ」商品だった。

 

このように、「写真でリアル感を出す」「他の商品をあえて否定して一つだけ目立たせる」といった巧みな演出によるステマ投稿が急増しています。このような仕掛けが仕組まれた投稿によって、SNSを情報源とする中高生が騙されてしまう恐れがあります。

実際に起きている「ステマ」事件・問題

・ペニーオークション詐欺事件

2012年、入札ごとに手数料がかかる「ペニーオークション(ペニオク)」のサイト「ワールドオークション」で、入札が増えるほど運営側にお金が入る仕組みを使った詐欺が発覚しました。利用者はほとんど落札できず、手数料だけを支払わされており、この事件は「ペニーオークション詐欺事件」として大きな話題になりました。

さらに、多くの芸能人がブログで「ペニオクで安く落札できた」と紹介していましたが、これは業者から依頼された投稿で、芸能人が自分で落札したわけではありませんでした。この事件をきっかけに、「ステルスマーケティング(ステマ)」という言葉が全国的に知られるようになりました。

・食べログ事件

2012年、国内最大級のクチコミグルメサイト「食べログ」で、業者によるやらせ口コミが発覚し社会問題となりました。飲食店が業者に依頼し、報酬で評価を操作していたもので、消費者庁も調査したが行政処分は困難と判断しました。これを受け、食べログ運営のカカクコムはレビュアー認証や評価アルゴリズムの見直しを実施し、現在はレビュアーの食通度に応じて評価が反映される仕組みとなり、意図的なランキング操作の対策がされています。

ステマに騙されないための対策

SNSでは、非常に商品が魅力的に見えるような「ステマ」投稿が潜んでいます。動画にひきつけられて、すぐ購入するのではなく、投稿内容をしっかり見極めることが大切です。見極めるポイントは以下の通りです。

・広告表記の確認:「PR」「広告」「提供」などの表記があるか
・過度な絶賛:現実離れした効果や体験談ではないか
・急かす表現:「今だけ」「限定」などで購買を急かしていないか
・アカウントの信憑性:信頼できるアカウントか、同じ内容の動画ばかり投稿していないか

情報を鵜呑みにせず、複数の情報源から確認する習慣をつけることが重要です。公式サイトや消費者庁の情報を確認したり、口コミサイトの評価を参考にすることで、より正確な情報を得られます。ただし、口コミサイトも操作されている場合があるため、評価だけに頼るのは危険です。

そして、自分にとって本当に必要な商品かどうか、予算内で購入できるか、信頼できる販売元かを慎重にチェックしましょう。また、クーリングオフ制度の有無を確認し、購入前に保護者や信頼できる大人に相談することも大切です。

さらに、何か不安を感じたときに相談できる窓口を知っておくことも重要です。消費者庁では、景品表示法やステルスマーケティングに関する情報提供や相談を受け付けています。

景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口 | 消費者庁ステルスマーケティングに関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム | 消費者庁

被害に遭わないために、日頃から情報リテラシーを身につけ、慎重に行動することが求められます。

 

まとめ

広告であることを隠し、あたかも中立的な意見のように見せる「ステマ」投稿は、中高生にとって身近で深刻な問題となっています。SNSを日常的に利用する中高生に向け、巧妙な手口で投稿がされており、多くの危険が潜んでいます。

被害を防ぐためには、投稿の信頼性を確認し、複数の情報源で内容を比較すること、購入前に必要性や予算、販売元をチェックすることなど、日頃から情報リテラシーを身につけ、慎重に行動することが大切です。加えて、万が一被害に遭った場合に相談できる窓口を知っておくことも重要です。

スクールガーディアンでは、SNSを安全に利用するための「ネットリテラシー講演」を実施しています。ご興味のある方はぜひお声掛けください。

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