2022.05.12
悩みを持った生徒の相談窓口としてスクールサインを導入
インタビュー日時:2021年11月
学校名:湘南白百合学園中学・高等学校
担当者様:沼田先生、宇田川先生
共学・別学:女子校
導入公開: 生徒・保護者に全面周知
沼田先生)3~4年前にインターネット上の悪口のような投稿が課題になっていた時期がありました。また、同時に悩みを持った生徒が相談できる窓口が必要だと感じていた際にスクールサインをご紹介いただいたという経緯があります。
本校ではスクールガーディアン*を導入していたので、校内での導入実績があり、保護者や他の教員にも広く認知されている信頼性が決め手になりました。
※スクールガーディアンとは…スクールガーディアンが提供する生徒や学校に関する投稿の見守りを行う学校向けのインターネットパトロールです。
沼田先生)基本的には本人からの訴えで発覚することが多かったです。また、第三者の生徒が教員に報告してくれる、というケースもありました。困ったことがあった際、生徒は比較的よく教員に相談してくれる、と感じています。
沼田先生)生徒たちが相談できる窓口を増やすことが一番の目的でした。困ったことがあった際に直接周囲に伝えられない生徒や、問題が起きた際に第三者の立場でも心を痛めている生徒への解決の選択肢を一つでも増やしてあげたかったというのが大きいです。
利用実態統計ダウンロード2022年度のスクールサインに寄せられた投稿のうちいじめ投稿の割合や、投稿時間の統計など利用実態をまとめた資料のダウンロードはこちらです。 実際にスクールサインにはどんな投稿が多いのか、どんな使われ方をしているのか、関心のある方はぜひご利用ください。 |
沼田先生)「匿名性のあるサイトなのであることないことが投稿されるのでは?」という懸念の声はありました。
宇田川先生)そういった不安要素はありましたが、導入して蓋を開けてみたら実際にそういった投稿はあまりありませんでしたね。
宇田川先生)いじめの通報だけではなく、日頃の心配事などを伝えてくれるなど、生徒からさまざまな使い方がされていると感じています。生徒が直接人には言えない本音を学校が把握し対応することで、生徒たちに「いざという時には学校に直接言えば良いのだ」と思ってもらえたのは良かったと思います。学校としても生徒から寄せられた投稿を目の当たりにすることで、対策を立てやすくなりました。
沼田先生)生徒たちも導入の趣旨を理解して落ち着いた使い方をしてくれていると感じています。インターネットパトロールでの生徒たちの見守りや、スクールサインなど、生徒が相談できる窓口を学校が有していることに対して、保護者からは評価を頂けていると思います。
また、スクールサインは、生徒がインターネットの使い方を意識する環境づくりにつながると思います。スクールサインがあることで、インターネットの危険性や負の部分を認識することもできると感じています。
沼田先生)生徒手帳にスクールサインにアクセスするための二次元コードなどの情報を記載しています。他にも長期休暇のおたよりには悩み相談窓口として、必ず紹介するようにしています。
沼田先生)基本的には生徒支援部から学年会などに共有し、当事者にアプローチをして話をしています。匿名性のあるサイトなので、寄せられた情報から当事者が絞れないことも確かにありますが、学年くらいまでであれば絞り込めるので、そのときには学年全体に向けて注意喚起をするようにしています。確かに当事者を絞り込めたほうが直接的なアプローチはできますが、まったく情報がなかった時と比べると、少なくとも生徒の想いやトラブルの発生自体は認識できているため、マイナス要因はありませんね。
宇田川先生)スクールサインは、生徒の声はもちろんですが、保護者の声も拾うことが出来ますので、保護者と学校の接点をもっと強く持ちたいと考えている学校に勧めたいです。直接学校には伝えにくい本音がわかるため、学校としても必要な情報を受け取れるかもしれません。
宇田川先生)大きな要望はないのですが、埋もれている声を拾えることをうれしいと感じる一方で、学校に直接伝えられない声も多くあるという現状に疑問を覚えることはあります。学校としては、本音をどんどん話せる環境が理想的ですので、投稿が少ないに越したことはありません。もちろんスクールサインは今後も必要だと感じていますが、複雑な気持ちがあることも確かです。
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お忙しい中インタビューにご協力いただき、 ありがとうございました!
法人:学校法人 湘南白百合学園
学校名:湘南白百合学園中学・高等学校
所在地:251-0034 神奈川県藤沢市片瀬目白山4-1
HP:https://chukou.shonan-shirayuri.ac.jp/