現在日本では、10人のうち9人がインターネットにアクセスしていると言われています。日本は、ソーシャルメディアのユーザー比率が世界でもトップクラスと言わ
れており、子どもたちの使用はもちろん、企業もSNS運用をしています。日常の一部になりつつあるSNSの利用においては、未成年のトラブルが後を絶ちません。
今回は、そのトラブルを未然に防ぐ為のSNSの機能や設定・制限について紹介します。
今や10代、20代に限らず、幅広い年代で日常的に使われているSNS。大人から子どもまで年代問わず多く使用されていますが、国内の人気SNS登録数は以下の通りです。
【国内人気SNSランキング】
出典 :WE LOVE SOCIAL:SNS運用のヒントが見つかるメディア
タイトル:【2022年3月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ
URL :https://www.comnico.jp/we-love-social/sns-users
一番利用数の多いSNSはLINEです。続いてTwitter、Instagramの順によく利用されています。
では、世代別に見てみるとどうでしょう。
調査機関:TesTee(テスティー)
https://lab.testee.co/2019-sns
10代と20代の若年層の間では、LINEを9割が使用しており、10代においてはFacebookよりもTikTokの方が人気を集めています。
そして、InstagramやTikTokは男性よりも女性に人気があるSNSということもわかります。
匿名で投稿できることや相手の顔が見えないことから、SNSでのトラブルが大きな問題になっています。
昨今では、プロフィール写真を転用し、本人を装い巧妙にユーザーを騙しとる被害の対策や、インターネットで誹謗中傷を行った人の特定をしやすくするための「プロバイダ責任制限法」の改正案が、可決・成立したりもしました。
改正法施行後は、裁判所を通じた1回の開示請求で手続きが済むようになります。
現在、誹謗中傷を行った人を特定するための開示手続きには1年ほどかかりますが、この法案が施行されれば、数ヶ月から半年で済むようにもなります。
このような背景からも、SNS被害が影響し、法改正の他、SNSサービスの規制が強化されていっています。
トラブルを未然に防ぐ対策として各SNSでは規約に違反する画像・動画の削除やアカウントの利用停止など規制を設けたり、子どもの利用者が被害に遭わないように以下のような設定も設けています。
サービス | 対策機能・制限 |
・ツイートを限定公開機能
・ダイレクトメッセージを受け取れる対象の制限 ・自分のメールまたは電話番号での検索制限 ・アドレス帳の反映制限 ・時間、位置情報の非表示 |
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・望まないやりとりを防ぐことができる「抑制」機能
・コメントやダイレクトメッセージ(DM)を送れるアカウントを一時的に非表示にできる ・誹謗中傷を含むDMを分類できる「非表示ワード」機能 ・大人が自分をフォローしていない18歳未満の利用者にメッセージを送れないようにする機能 |
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LINE | ・18歳未満、または年齢未確認の利用者はIDで検索されない
・18歳未満の利用者のID検索制限 ・フィルタリングサービス ・「知り合いかも?」の非表示設定 ・通報/ブロック機能 |
TikTok | ・違反するコンテンツのアカウントやユーザーの一時停止または使用禁止
・13歳未満であると思われるアカウントの削除 ・16歳未満のユーザーのメッセージング機能無効化 ・18歳未満に悪影響を与える全ての投稿、アップロード、ストリーミングの警告表示 ・アバター設定による顔の非表示 |
参考:Twitterプライバシーポリシー https://twitter.com/ja/privacy
参考:Meta https://about.fb.com/ja/news/2021/08/limits/
参考:LINE セーフティーセンター https://linecorp.com/ja/safety/family#block1
参考:TikTok コミュニティガイドライン https://www.tiktok.com/community-guidelines?lang=ja
若い世代に人気のSNSと、各運営会社による子どもたちを守る為の制限や機能を紹介しました。SNS運用元では、早期発見のための巡回や注意喚起を行い、発見され次第アカウントが使用できなくなるなど取り締まりも強化されています。
共通していることとして、SNSでは不適切な投稿に対して警告や通報ができ、そして年齢認証など対策を設けています。年齢によって制限があることからも、SNSのトラブルは子どもたちの身近に潜んでいることが伺えます。
SNSを必要な場面で適切に使用できるように今後の新機能に注目し、まずは困ったら誰かに相談することが大切です。そして、運営会社に問い合わせすることも有効といえるでしょう。