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コロナ禍で増加している中高生自殺者数

2021.03.19

1月に2020年の自殺者数の発表がありました。2020年からコロナ禍にあり、全年代の総数や中高生の総数に関しても、増加の一途を辿っています。
お役立ち情報の記事としても、2020年10月分として「増えてきている自殺とSNSの対策(https://school-guardian.jp/useful/suicide_measures/)」を記載しましたが、春も増加傾向にある時期ですので、改めて紹介します。

増加している自殺者数

日本経済新聞:20年の自殺者2万919人 11年ぶり増加、コロナ影響か

 

日本経済新聞の記事にある通り、2020年の自殺者は11年ぶりに増加しています。

 

では、厚生労働省発表のデータを使用し、詳細をグラフで紹介します。

 

厚生労働省:自殺の統計:地域における自殺の基礎資料

 

ここから先のグラフは、厚生労働省のページより、平成27年(2015年)~令和3年(2021年)までのデータを使用し、アディッシュで算出した数値を基に作成してあります。
また、令和2年(2020年)以降の数値は暫定値を使用しています。

 

 

 

グラフ①と②は、2020年10月の記事に、2020年9月以降の数値を追記しました。
7月以降は前年比増となっており、特に10月は約1.5倍になっています。
全年代としては、3月~5月が例年多くなる傾向にあるので、周りの方も注意が必要です。

 

次に、中高生の状況を紹介します。

中高生の自殺者数も増加している

毎日新聞:児童生徒の自殺者急増 最多479人 コロナ禍の社会不安影響か

 

毎日新聞の記事にある通り、小中高生の自殺者も2020年は増加し、最多人数になっています。
6月以降は増加に転じ、特に8月以降は女子生徒の数字が急激に増加しています。

 

厚生労働省「自殺の統計:地域における自殺の基礎資料」の数字を使い、中高生の数字をグラフ化して紹介します。

 

 

 

グラフ③・グラフ④では、性別に分けてグラフ化しています。
このグラフで分かる通り、2020年は女子生徒の数字が急増しています。
また、全年代のグラフ②と比較すると、2021年の1月も中高生は前年比の増加傾向は止まっていない状況です。

 

背景として、どの様なものがあるのかということで、次は2015年~2019年の5年間の月別の平均数を紹介します。
 

 

グラフ⑤でわかる通り、中高生は1月・4月・8月~9月に増える傾向にあります。
社会人は年度が変わる3月に増える傾向にあるのに対し、中高生は冬休み・春休み・夏休みの長期休み期間中や終了直後に増加する傾向にあります。
夏休み直後の9月に増加するということで注意している学校も多いと思いますが、直近で来る春休み直後も同様に注意が必要です。

 

注意する上で必要な、原因や動機につきまして、次に紹介します。
 

 

左側の円グラフは、原因や動機が判明しているか否かをあらわしたものです。
中高生限定での数字は不明の為、20歳未満の数字で計算されています。
その為、生徒以外の方や、大学生・専門学校生も含まれます。

 

右側の表は、原因や動機が判明したものを、項目分けされた表になっています。
また、右側の表は、複数の原因や動機がある場合は、それぞれ計算に入れている為、基データの数値としては「自殺者数=原因・動機数」ではなく、「問題」の合計数は100%ではありません。

 

グラフ⑥を見ると、「家庭問題」「健康問題」「学校問題」の割合が多いことがわかります。特に「学校問題」が44.2%と、約1/2人の背景にあると思われます。

 

次は、各問題の詳細を紹介します。
 

文部科学省:令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集

 

こちらの文部科学省の資料に詳細が記載されています。
11ページ~32ページにかけて、各年毎に分類されています。

 

ここでは、グラフ化されている「学校問題」と「家庭問題」を紹介します。
他の問題については、文部科学省「令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集」を参照ください。

 

【出典】文部科学省:令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集 9ページ

 

「学校問題」では、「その他進路に関する悩み」「学業不振」の数字が多く、増加傾向にあります。
コロナ禍の現在では、将来への不安も増幅すると思われます。
 

【出典】文部科学省:令和2年 児童生徒の自殺者数に関する基礎資料集 10ページ

 

「家庭問題」では、「親子関係の不和」「家族からのしつけ・叱責」が多いようです。
特に令和2年はコロナ禍で外出も少なくなり、保護者の方もリモートワーク等で自宅にいる事も増えて、家族と接する時間も増えています。
現在もコロナ禍であり、コロナが収束しても以前の様な生活に戻るかは不明な状況です。

本文でも記載しましたが、2020年の自殺者数は非常に増えています。
また、2020年10月分の「増えてきている自殺とSNSの対策」にて記載しましたが、2019年の「15歳から39歳までの死因の第1位」となっています。
世界でも日本の自殺者数は常に上位にいる現状です。全年代の総計ではコロナで亡くなった方よりも多く、日本の「メンタルヘルス・パンデミック」とも呼ばれています。

 

中高生向けの対策としては、毎日新聞の記事に記載がある通り、「予防教育や相談体制を強化」が重要です。
春休みはすぐ来ますので、既存の相談窓口の周知を再度お願い致します。
 

■相談窓口の例
 

厚生労働省

SNS相談

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_sns.html

厚生労働省

まもろうよ こころ

https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/

東京都福祉保健局

東京都でLINE相談を実施します

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/tokyokaigi/rinji1/linesoudan.html

愛知県

様々な悩みの相談窓口

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/imu/nayaminosoudanmadoguti.html

大阪府

わたしのまちの自殺対策ホームページ一覧

http://www.pref.osaka.lg.jp/kokoronokenko/soudankikan/i_jisatsu_hp.html

兵庫県

LINE公式アカウント「いのち支える(兵庫県いのち対策室)」

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf09/inochiline.html

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