4月は新しい学校やクラス、部活動や学校行事などで人間関係が大きく動くタイミングです。
これにあわせて、SNS上でも新しいつながりが一気に増える時期でもあります。LINEグループが次々と作られたり、InstagramやX(旧Twitter)でのつながりが増えたり、オンライン上でも「新生活」がスタートします。
新たな出会いに心が踊る一方、こうした急激な変化が思わぬトラブルの引き金になることもあります。まだ相手のことをよく知らない段階での些細なやりとりが、誤解やすれ違いを生み、関係悪化につながるケースもあり、トラブルに巻き込まれるリスクも高まります。
春は「リアルの出会い」と「SNSでのつながり」が同時に広がる時期。だからこそ、一つひとつのやりとりを丁寧に、慎重に行うことが大切です。
ここでは、新年度に中高生の間で特に起こりやすいSNSトラブルの例を紹介します。
クラスや部活など、新しいコミュニティができると同時に、LINEグループも次々に作られます。しかし、グループに「誘われなかった」「入っていたのにいつの間にか退会させられていた」などのトラブルが多く発生しています。
また、グループ内で特定の人を無視したり、秘密のグループを別に作って陰口を言い合ったりする、いわゆる“陰口グループ”ができるケースもあります。
SNSでは「#春から○○高校」などのハッシュタグを使って、同じ学校に進学予定の人とつながる動きが広がります。
一見、友達を増やすのに良さそうに思えますが、「同じ学校の子かな?」と思ってフォローを許可したら、実はプロフィールなどに書いている人に成りすました別人だった…というトラブルも少なくありません。
なりすましアカウントや、悪意のあるDMによる被害に巻き込まれる可能性もあるため、慎重な対応が必要です。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
https://school-guardian.jp/useful/harukara-risk/
まだお互いのことをよく知らない段階では、LINEでのやりとりがちょっとした誤解につながることもあります。
「既読なのに返事がこない」「通知は届いたはずなのに反応がない」などの小さな反応の違いや、テキストだけのやり取りによる受け取り方のズレが、不安や怒りにつながり、関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。
SNSはうまく使えば、友達とのつながりを深めたり、楽しい時間を共有できる便利なツールです。「安心して使う工夫」を忘れずに、新しい季節を気持ちよくスタートすることができます。
新学期になると、新しい友達からのフォローリクエストが増えることがあります。しかし、どんな人かよくわからないうちにフォローやフォロバをしてつながりを持つと、後々トラブルにつながる可能性もあります。
信頼できる人かどうかをよく見極め、無理にフォロー関係を広げすぎないことが大切です。
「この人、同じ学校だし大丈夫かな」と思っても、名前・学校・通学路などの情報を簡単に教えるのは危険なことです。また、ストーリーで制服姿や学校名がわかるような投稿をすると、知らない人に見られるリスクもあります。
公開範囲を「親しい友達」や「自分だけ」に設定するなど、自分を守る工夫をしましょう。
SNSを通じたテキストだけのやり取りでは、「気遣い」がとても大切です。
例えば、忙しくてすぐに返信できないときは、「今ちょっとバタバタしてるから、あとで返すね」など、一言添えるだけで誤解を防ぐことができます。
また、テキストだけでは伝わりづらい内容や大切な話題は、できるだけ対面で話すようにしましょう。どうしてもSNSでやり取りする場合は、誤解を招かないよう、言葉選びに気をつけることが大切です。
小さな気遣いが、良い人間関係を保つ大きなポイントになります。
春は新しい出会いが増える一方で、LINEグループでの仲間外れや知らない人との接触、既読スルーによるすれ違いなど、SNSを通じたトラブルも起こりやすい時期です。
新しい人間関係や生活が始まるこの季節だからこそ、いつも以上に正しい使い方を意識し、SNSと上手に付き合ってトラブルを防ぎましょう。
スクールガーディアンでは、SNSを安全に使用する上での注意点を生徒に伝える「ネットリテラシー講演」を行っています。ご興味がある際には、お声掛けください。