前回記事はコチラ
https://school-guardian.jp/useful/tiktok-viewer-risk/
閲覧だけであればTIkTokのアカウント登録の必要はありませんが、投稿には登録が必要になります。
TikTokの投稿の特徴は以下の通りです。
短尺動画がメインのため、編集に凝ったり時間をかける必要が少ないため、投稿のハードルが低く、アプリ上で動画の撮影から編集まですべてを完結することができるため、気軽に始めることができます。
TikTok内で撮影する場合、エフェクトや音源をかけた状態で撮影することができます。そのため、流行の音楽にあわせて踊ることもしやすく、流行の動画を真似して同じような動画を撮りやすいという特徴があります。
フォロワーがまったくいない状況でも、「おすすめ」動画として多くの閲覧者に表示される仕組みがあります。
「おすすめ」動画とは、自分がした「いいね」やTikTok内での検索、フォローしている人などを参考に、AIがその人の気に入りそうな動画を表示するものです。
TikTokのアプリを開くとすぐに「おすすめ」動画が表示されるため、そのまま閲覧し続けることも多いようです。
閲覧者からの評価が良い動画は「おすすめ」動画として表示されやすく、さらに多くの人が閲覧してくれるようになります。そのため、無名の人が一夜にして全国的な人気者になることもあります。
中高生を中心として若年層が使っているイメージの強いTikTokですが、平均年齢は36歳と、意外と多くの年代が使っています。
多くの人が閲覧しているTikTokでは、様々な危険性があります。
基本的にアカウントはなるべく非公開の状態で運用し、顔や本名など個人情報に繋がる情報は投稿しないようにしましょう。
個人情報を隠していても思わぬところから本名や学校、住んでいるところなどの個人情報がばれてしまう(身バレ)するリスクがあります。
身バレしてしまった場合、ストーカーや空き巣など犯罪被害に遭う場合もあります。
自分はこうした被害に遭うわけがないと考える人も多いかもしれませんが、SNSにはいろいろな人がいます。男女関わらず自分は関係ないと思わずに気を付けましょう。
・家で撮影する場合
間取りや窓からの景色、カーテンの柄や光の差し込みかたなどで家が判明してしまうこともあります。背景に情報が写りこまないように注意し、シンプルな壁の前などで撮影するようにしましょう。
・家や学校の近くの屋外で撮影する場合
特定できる情報が多いため基本的に撮影しないほうがよいでしょう。周りの建物の特徴や、写りこんだ文字情報からの特定は容易です。特に通学路や最寄り駅など毎日使う場所で撮影してしまうと、待ち伏せされる危険性もあります。
・学校で撮影する場合
制服や名前が書かれているものの映り込みに特に気を付けましょう。
また、学校や他の生徒とトラブルにならないように、学校内のルールを守りながら他の人が映らないようにしましょう。
どこで撮影する場合も、背景や服装、文字情報などに注意して投稿し、なるべく顔はださないようにするほうがよいでしょう。
また、登録名も本名に繋がる名前やあだ名は避けましょう。
TikTokの動画の投稿者に対して性的な発言や否定的な発言をするなど、投稿者が不愉快になるようなコメントが届くことがあります。
コメントによって辛い気持ちになってしまい精神的に追い詰められてしまうこともあります。
不愉快に感じるコメントが届いたら、すぐにTikTok内の通報機能を使い、コメントを通報しましょう。コメントは非表示にすることも可能です。コメントを見て不愉快な気持ちになることが多ければ、コメントを非表示にしましょう。
また、露出度の高い服装や体の一部をさらけだすことで、こうした不愉快なコメントが増える可能性は高まります。不愉快なコメントからストーカー被害に発展するリスクもあります。自分を表現するために好きな服を着て投稿したい気持ちも大切ですが、自分の精神状況や身の安全のほうが優先です。
自分自身の安全を優先した投稿をするようにして、場合によっては動画やアカウントの削除をしましょう。
TIkTokで投稿した自分の動画を、他人が性的に搾取する目的や揶揄する目的などで保存し、再投稿するリスクがあります。
TikTokの機能の「再投稿」では、投稿者が動画を削除した場合、再投稿の画像も削除されますが、動画が保存されて再投稿されていた場合は削除されません。
動画の保存は誰にでもできてしまうため、アカウントを非公開にして信頼できない人には見られない状態にすることしか対策はできません。
他人に自分の動画が投稿されてしまった場合は、TikTok内で著作権侵害の申し立てを行いましょう。その際は、なるべく詳細に、正確にすべての情報を記入するようにしましょう。
↓TikTokの著作権侵害報告の手順
https://support.tiktok.com/ja/safety-hc/account-and-user-safety/copyright
また、TikTokで投稿した動画がYoutubeやX(旧Twitter)、掲示板など他のSNSに投稿される場合もあります。その場合はそれぞれのプラットフォームで削除要請を送るか、発信者情報開示請求を行い、著作権侵害として民事責任を問うこともできます。
場合によっては警察に相談し、刑事事件化することも検討しましょう。
本人の許可なく顔写真や姿をさらす行為は、肖像権の侵害や様々なトラブルに発展する可能性があります。例えば、教室で着替え中の姿が動画に映ってしまい拡散されてしまった、通行人が自分を撮影していると勘違いしてトラブルになってしまった、など様々な可能性があります。
人が多いところでの撮影は避け、顔や本人が見られたくないと感じるような姿はモザイクをかけるなど隠すようにしましょう。
特に、学校内で撮影する場合は、学校内のルールを守りながら、他の生徒が映らないようにしましょう。特に、着替え中や食事中など、見られたくないと感じるような姿にはより注意を払いましょう。
バラエティー番組やアニメの切り抜き、CDやカラオケ音源の無断利用は著作権侵害に問われる可能性があります。
著作権侵害は犯罪であり、刑事事件として扱われます。有罪になった場合は個人では10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科されます。
面白い番組だから、好きな音楽だから、みんなもやっているからと軽い気持ちで投稿しないようにしましょう。
動画を作成する場合、以下のような素材を使うようにしましょう。
・著作権者、または代理人から使用許可を得て使用する
・フリー素材(許諾不要で無料で使用できるコンテンツ)を使用する
・著作権の保護期間が終了したコンテンツを使用する
・パブリックライセンスのコンテンツを使用する
(TikTok公式「著作権侵害のケース紹介」より抜粋
TikTokの投稿には閲覧以上に多くの危険性があります。一夜で有名人になれる可能性のあるSNSですが、その反面リスクも多く、慎重に付き合っていく必要があります。
ひとりひとりの意識も大切ですが、啓発活動をしてもなかなか対策を実施してくれなかったり、気を付けていたのにトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
スクールガーディアンでは、生徒のトラブルを察知し、報告する「ネットパトロール」を提供しています。さらに、トラブルが発生した場合も、長い運用実績や多くの導入校を持つスクールガーディアンのノウハウを活かした相談窓口も設けております。
https://school-guardian.jp/service/netpatrol/
なにかお困りのことや、不安なことがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。